長く快適に住むために定期点検やメンテナンスが必要です

マイホームを建築するときには、脆弱な地盤では改良工事を行い、ベタ基礎を作るなどして頑丈な基礎構造を完成させてから、各種工法を駆使して住宅を建築しています。伝統的な木造住宅でも軸受け工法のほかにも、最新の知見をもとに開発された各種施工法で建築されているので、基本的には数十年単位で安全快適に生活を送ることができる構造です。つまり耐久性に優れているので、基本構造部分は大震災や台風などの風水害などに遭遇することがない限り、特にメンテナンスをすることなく居住を継続できる堅牢さを持っています。
しかし、他方で耐久材としての側面が強いものの、一方では定期点検やメンテナンスなどを実施しないと、快適な日常生活に支障をきたすことがあることもあります。まず経年劣化しやすい傾向が顕著なのは外壁です。外壁は24時間雨水や寒暖などの気候変化にさらされているわけです。防水性能や耐久性に優れた塗料などでカバーされていても、塗装膜は次第に劣化していきます。塗り直しなどのメンテナンスの目安は10年ごとが理想的とされていますが、コストの課題もあるので10~20年をタイムスパンに修繕工事をするのがベターです。
屋根材も防水素材などは経年劣化しやすいので、放置すると屋根から雨漏りすることもあります。大規模な台風やゲリラ豪雨などに遭遇しないとしても、10~20年に1回くらいは雨漏りなどが発生していない場合でも、定期点検で認識できていない雨漏り箇所などがないのかを確認する方がいいかもしれません。
雨漏りといえば屋根に問題が隠れていると思われがちですが、実はサッシの劣化が原因のこともあります。サッシと壁面との間にすき間などがあると、漏水経路が形成されて雨漏り症状を呈することがあるわけです。サッシ周辺から雨漏りがするときは、修繕工事で対応する必要があります。
ところで、住宅には快適に日常生活をおくるために、各種の設備が設置されています。中でも使用頻度が高く不具合に遭遇する機会も多いのが、水回り設備になります。水回りとは具体的には、キッチンやバスルーム・トイレや洗面所など、水を大量に使用する設備のことです。4人家族が一日にどれほど水回り設備を利用するかを想像すれば、苛酷な環境におかれていることは容易に理解できるはずです。また水回りは設備が陳腐化しやすい箇所でもあるので、概ね10~20年を目安にメンテナンスや修繕工事、場合によっては新品に交換するなども検討するべきではないでしょうか。

